博物館学・文化遺産学ゼミは、ローマなど欧州各地で世界遺産調査を実施。授業で学んだ調査方法を実践し、文化や歴史から、現代社会を解き明かす。

博物館学・文化遺産学ゼミナール

世界の文化財に触れ、過去と現在、未来を考える。
美術工芸品や遺跡・歴史的建造物に関する専門的知識、文化財保護に関する知識とスキルを学びます。


時空を超えて受け継がれてきた文化財には、人々の知恵や発明がたくさん詰まっています。実物に触れて観察すれば、そのデザインや様式に表れる各時代の嗜好や流行を、あるいは技術の発展経緯や地域性、材料の使い方を解明するためのヒントが見つかります。こうした文化財に関する専門知識は、歴史や伝統文化の保護・継承に役立てられてきました。さらに2008年には「歴史まちづくり法」が制定され、文化行政、まちづくり、観光、産業、ものづくりなど、幅広い分野で生かされています。
本ゼミナールでは国内外の世界遺産や遺跡、美術工芸品、埋蔵文化財、歴史的建造物、そして人間の営みと自然とがつくり出す「文化的景観」の調査・研究方法を身につけます。資史料の収集から整理分類、研究方法などを実践的に学び、文化財の保護・活用についても理解を深めます。また学芸員資格に関連した、展覧会の企画立案についても扱います。

関根 理恵 先生
芸術の魅力は、自由なところです。

Student Interview

東京国立博物館での学外実習が
染織品の奥深さを知るきっかけに。


卒業研究のテーマは「明治時代の着物文様雛形本から見る社会」。明治時代には化学染料が使われ始め、多彩な色が出せるようになりました。着物に使われる文様(模様)をまとめた「雛形本」からは、各時代の流行や特徴、社会を取り巻く状況を読み取ることができます。研究を進めるため、たくさんの文献を読み、集めた資料を分析・整理するのは大変な作業ですが、新しい事柄を学び、情報をまとめ上げていくことにやりがいを感じています。